第17章 惨劇前夜、儚い平穏
イタチはその頃、ダンゾウのところに任務の報告に行っていた。
「ダンゾウ様、任務が完了しました。」
「ご苦労………ところでだ……
…………お前が留守の間に、うちは地区監視員から、警務部隊が武装を強化していると言う報告が上がって来た。
これの意味するところは何だ?」
ダンゾウがイタチに背を向けたまま訊いた。
「うちはの里への不満が再び高まっています。」
イタチは跪いたまま言った。
「このままではいかんか。」
「はい。」
「そうか……」
ダンゾウは考え込む素振りを見せた。
イタチはダンゾウのところから離れると、うちは監視室に行った。
(ルナは、いない、か………)
イタチは一人でモニターの前に座り、うちはの監視を始めた。
(これから、うちはは、里はどうなるのだろうか………)
イタチは悶々と悩み始めてしまった。
その頃、木ノ葉に帰還したルナは、スヤスヤ眠っていた。