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神隠れの少女【NARUTO】

第16章 うちはシスイ


「そろそろ木ノ葉に帰ります。」

泣き止んで落ち着いたルナは言った。

「……ああ。」

そう言ってシスイはルナから離れた。

「李蘭、那由他!」

「はい、何でしょうか?」

ルナが名前を呼ぶと、二人がどこからともなく現れた。


「………今日から、二人にはここに残ってもらう。」

「えっ⁉︎」

シスイと李蘭、那由他の声が重なった。

「ルナ様、どうして……」

李蘭は少し慌てている。

「だって、シスイさんが退屈でしょ?私の影分身ばっかりじゃ。それに……

……………私が誰かに負けると、思う?」

ルナは悪人っぽい笑いを浮かべた。

その言葉に、李蘭、那由他、シスイの全員が黙る。

(ルナ様が負けるなんて、ありえませんね。)

(ルナが負ける……?無いな。)

(そもそも、ルナとまともに戦えてる奴を見たことがない。)


「ほーらね、だから、守ってもらわなくて平気。ちょくちょく顔出すし、別にいいでしょ?

だから、みんなには研究に専念して欲しいんだ。」

「はあ……まあ、良いでしょう。力が必要な時は、遠慮なく頼って下さいね?」

李蘭は渋々といった様子で主人の申し出を受け入れた。

「うん!李蘭、いつもありがとう!じゃね!」

ルナは飛雷神で消えた。


「では、シスイさん、改めまして、李蘭です。こっちは那由他。」

李蘭は礼儀正しくお辞儀した。

「よろしく頼む。」

(李蘭と那由他……ルナの忠実な僕、か……)

シスイも軽くお辞儀した。


「ところで、俺はここで何をすれば良いんだ?」

「……ルナ様の趣味のお手伝いと、研究の助手などしていただけると、助かりますねえ。」

「そうか、わかった……って、趣味って、あの……?」

シスイはガラスケースに入った沢山の毒虫達のことを思い出してゾッとした。

李蘭はシスイの心の中を察したのか、

「シスイさんには、虫以外の採集をしていただきます。」

と言った。



こうして、シスイの奇妙な神隠れライフが始まった。
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