• テキストサイズ

神隠れの少女【NARUTO】

第16章 うちはシスイ


「まず、クーデターが実行され、里とうちはは全面戦争。」

「このままじゃ、そうなるよな……」

シスイが力無く言う。

「もう一つは……イタチ兄さんがある人物に選択を迫られ、選ぶ。」

「誰が、どんな選択を迫るんだ?」

シスイはごくりと唾を飲み込んで訊いた。

「ダンゾウが、里とうちは、どちらを選ぶのかイタチ兄さんに迫り、イタチ兄さんは里を選ぶ。

……結果、イタチ兄さんはサスケ以外の一族を皆殺しにする。」


(言ってしまった。)

ルナが恐る恐るシスイを見ると、シスイは考えこんでしまっていた。

(イタチなら、やりかねない……)


「これが、私の予想する一族の未来です。シスイさんはどっちがいいと思いますか?」

そう言ったルナは、後者が起こることを確信しているように、シスイには見えた。


「俺には……選べそうもない。」

「でも……もう、どちらかを選ぶしか無いんです。このままでは……」

「うむ……」

「……いや、やっぱり、シスイさんは選ばなくて良いです。」

ルナは急に顔を上げて言った。

「……どういうことだ?」

(まさか……)

「私が選びます。」

(イタチ兄さんに、そんなこと、させない。)


ルナは思い切って言った。

「私なら、抜け忍になっても、ここに隠居するだけで、特に問題はありませんし。

イタチ兄さんやサスケに会えなくなるのは寂しいですけど、二人が失うものに比べれば、なんてことはありません。」

それを聞いてシスイはルナの肩に手を置いて、ルナの目をじっと見つめた。

ルナは凝視して来たシスイを疑問に思った。


「シスイさん、どうかしましたか?」

「ルナ、お前は……イタチが、俺がそんなことを望むと思ってるのか?」

シスイの声は震えていた。

ルナはそのことには気がつかず、喋り続けた。


「いやぁ、イタチ兄さんもシスイさんも優しいから、そんなこと望まないのはわかってます。

でも……イタチ兄さんに犠牲を払わせるくらいなら、私がいくらでも代わりに払います。

それが私の存在意義です。」

ルナは微かに微笑んで言った。

「ふっ……お前達は、本当にそっくりだな。」

シスイはルナの言葉を聞いて、そう呟いた。
/ 826ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp