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神隠れの少女【NARUTO】

第16章 うちはシスイ


暫く黙っていたルナが顔を上げて喋り出した。

「一番良いのは、ここに移住してくれることなんですけど………」

神隠れは広い。

うちは一族が全員移り住んでも、何の問題も無い。

しかし………問題はそっちでは無いのだ。


「いや、それは多分、無理だろう。

一族が木ノ葉から出る訳がない。」

シスイがルナの案を即座に却下した。

「うーん、ですよねー。うちはの人って、一族に誇りを持ってますしね…………

そんなうちはが、移住なんて受け入れる訳ない、か…………」

(血を流さないで済む手段はこれしかないんだけどな………………)

ルナは残念そうに言った。

「ああ。残念だが。」

シスイも眼を伏せた。


「でも、でも…このままじゃ……………」

ルナは急に焦燥感に駆られた。

心拍数が上昇していくのがわかった。

シスイはルナが例の発作を起こしそうになっているのを悟ったのか、立ち上がってルナに寄り添った。


「ルナ………ごめんな。まだ七歳のお前に、こんなに重荷を背負わせて。」

(しかもルナは俺の知らないことを、まだまだ沢山抱えているんだろう。

どうしてイタチやルナが、こんなに苦しまねばならない…………………)


シスイが背中をさすってくれたお陰か、ルナは過呼吸を起こさずに済んだ。

「……っ…………ありがとうございます。シスイさん。」

ルナは少し冷静になった。

(予測可能な未来について少しだけ、話してみるか……)

ルナは腹を括った。


「…………今から私が予想するうちはの未来について、お話します。

二通りのうち、シスイさんならどちらを選ぶか、教えて下さい。」

「…………わかった。」

ルナの言葉に驚きながらも、シスイはゆっくりと首を縦に振った。
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