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神隠れの少女【NARUTO】

第16章 うちはシスイ


ルナは里内に設置してあるいくつかのクナイを経由して、親藩地区に来た。


「李蘭、那由他ー!」

「ルナ様、やっといらっしゃいましたか。準備は万端です。」

「じゃ、処置室に行こう。」

ルナはそのまま家屋の一部を改造した処置室に向かった。

そして、シスイを台の上に乗せた。


「おい、どうするつもりだ。俺は油女スガルの毒をくらっていて……」

シスイが戸惑っている。

「李蘭、油女スガルの解毒剤持ってきて。私は水蚊で出来るだけ毒抜いとく。那由他は移植準備!」

ルナはシスイの言動を無視して、テキパキと指示を飛ばす。

「了解です!」

「了解!」

二人が冷蔵庫と培養室に向かうと、ルナは神通眼でチャクラの乱れを検出し、水蚊の術で毒を抜き始めた。


「ルナ……何がどうなってるんだ……」

「元気になったら教えてあげますよ。あ、ちゃんとあった?よしじゃあ、打とう!」

ルナは適切な解毒剤をシスイに注射した。


「ルナ、お前何で油女スガルの毒の解毒剤なんて持ってるんだ……?」

「質問は後!あ、ちゃんと分化してた?よしじゃあ、嵌めるよ〜」

ルナはシスイの空の眼孔に、シスイのために作成していた眼を嵌め込んだ。

そして傷滅再生で神経を繋げ、外眼筋を眼球にくっつけた。

その直後、シスイはパチッと目を開けた。


「見える……」

「あ、移植は完全成功だね!二人とも本当にありがとう!」

「いーえ。二人で積もる話でもしてて下さい。お邪魔虫は退出します。ほら、那由他!」

「わーったよ……」

李蘭は那由他をやや引きずって出て行った。


「ちょっ、出てかなくていいのに……」

ルナはそんな二人に呆れつつ、シスイの方に向き合った。

「聞きたいこと、沢山あるでしょう、シスイさん?

……ただ一つの質問以外になら、何でも答えますよ?」

そう言ってニヤッとルナは、雰囲気が変わっていた。

(黒ルナ登場か……)

シスイはいつからか、この性格が微妙に違うルナのことを、黒ルナと呼ぶようになっていた。

「そうか。それなら……」

シスイは上体を起こして、ゆっくりと喋り出した。
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