第16章 うちはシスイ
その日の夜。
イタチは、フガクに部屋に来るよう言われていた。
ルナは会合で倒れて以来、年齢が低すぎると言う理由で、
あまりプレッシャーをかけられなくなっていた。
そして、ルナにかからなくなったプレッシャーは、イタチに一極集中するようになってしまった。
「お前は一族と里を繋ぐパイプ役でもあるんだ。」
フガクが厳しい顔つきで言う。
それをイタチは、正座して俯いたまま聞いていた。
「わかっているな?そして、明日の会合には来い。」
「…………はい、父さん。」
イタチは暗い顔で言ったが、頭の中は、今頃交渉を持ちかけているであろうシスイの心配でいっぱいだった。
その頃、シスイは三代目に、別天神のことを説明し、うちはフガクが本気でクーデターを起こそうとしている場合、
別天神を使う、と言う方向に議論を収束させたところだった。
ダンゾウは、シスイを始終疑り深そうな目で見ていた。