第15章 暗部の任務
「………会合の方はどうなった?」
シスイは、ふと会合を抜け出してきたことを思い出して訊いた。
「みんな、ルナを心配していたよ。ルナはうちはの天使として、期待されているからな。」
「…そうか…………」
シスイはちょっと沈んだ顔で言った。
(一族の者は、ルナ個人を心配してはくれないんだな…………)
「なあ、シスイ。」
「なんだ?」
「俺は、ルナにこれ以上、重荷を背負わせたくないんだ。」
イタチは下を向いて言った。
(それは、ルナも同じなんだよなあ。)
シスイは、そう言いたかったが、何とか我慢した。
「そうか…………」
結局それしか言えなかった。
間も無く、イタチとルナの家が見えてきた。
シスイはそのまま、家に入って行った。
イタチがルナの部屋までシスイを案内し、シスイはルナをベットへ寝かせた。
「それじゃ、イタチ、今日はお前が付いていてやれ。」
「わかってる。」
イタチはルナの手を取って、優しく握った。
「じゃあな、あとは任せたぞ。」
そう言って、シスイは帰って行った。
その後、イタチは一晩を、ルナの顔を眺めて過ごした。