第14章 暗部入隊
集合場所に向かうと、何故かクナイやら手裏剣やらが大量に飛んで来た。
(結界・不可視円陣!)
ルナはそれがイタチの半径2メートルに入る前に、見えない結界で弾き落とした。
結界を消すとちょうどそこへ、銀髪の隊長っぽい暗部がやって来た。
(カカシ先生か………)
「何をしている。」
「腕があるのかはっきりさせたくて……」
暗部の一人が頭を掻きながら言った。
「隊長のカカシだ。突然で悪いがお前達の腕を確かめさせてくれ。」
カカシはちょっと鷹揚に言った。
「わかりました。」
イタチとルナはごく素直に従った。
すると、クナイ用の的があるところに連れて行かれた。
イタチは何をすれば良いのかわかったらしく、木からぶら下がった状態から、
地面に落下しつつクナイを投げ、さらに投げたクナイにクナイを当てて的に当てる芸を披露し、暗部達を唸らせた。
一方、ルナは動かない的を相手に、何をすれば良いのかわからず、普通にクナイを投げて、的の中心に当てた。
すると、
「おい、新入りのチビ!お前、本当に腕利きか⁉︎」
「ただの上忍でもできるぜ!」
「こんなの入れて良いんですか、隊長!」
と言われてしまった。
そこで思わずルナは言ってしまった。
「えぇ?だって的が動かないんですもん。何すれば良いのかわかりません!」
暗部達がシーンと静まり返った。
(あ、やっちゃった…………)
気まずい空気に、ルナは溜息を吐きたくなった。
そこで、カカシが口を開いた。
「………動けば良いんだな?」
「え?えぇ、まあ………」
ルナはしどろもどろに言った。
「じゃあ、俺と戦え。わかったか?」
「はい、わかりました。」
ルナは素直に返事をしたが、心の中では、マジか〜!と思っていた。