第11章 "根"接触
「そんなことってな…あと、あの暗部どうやって倒したんだ?外傷が無いように見えたが……」
シスイは更に質問を重ねた。
「ああ、あれは、あの暗部のチャクラを吸い取ったんですよ。一週間は戦えないくらいに。」
ルナは事も無げ言った。
初めて実戦で使った死神之舞の使い勝手は、上々だった。
動作のスピードとコントロール、吸収速度、吸収量のコントロール、いずれを取っても、問題は無かった。
「そうか……」
シスイはルナの答えにびっくりして、それだけしか言えなかった。
「あ、このことは他言無用で。と言ってももう遅いかもしれませんが。」
ルナは思い出したように言った。
「どう言うことだ?」
「あの鳥の面の暗部が、私のこと知ってたんですよ。
そのくらい知名度が上がってしまうと、目をつけられるのも時間の問題かと。」
「そうだな……」
(ルナは暗部に引き抜かれるかもしれないな………)
「ま、シスイさんも気をつけて下さいね。」
ルナは軽く言った。
「最後に、ルナ、お前にとって正義とはなんだ?」
シスイが遂に、最後の質問をした。
「私にそんなこと聞きます?イタチ兄さんには聞いてないのに。」
ルナはハハッと笑って、答えるのを渋った。
「お前が何か言いたそうな顔をしてた気がしてな。」
シスイは答えを渋られたことに気がつきながらも、追及を諦めなかった。
「あらら、顔に出てましたか……そうですね、私にとって正義とは…うーん、イタチ兄さんですかね。」
ルナは顎に手を当てて少し考えた後、そう答えた。
「へっ?」
シスイは予想外の答えに言葉を失った。