第11章 "根"接触
根の暗部達の一人が投げたクナイが鳥の面の暗部に当たったそのとき、
シスイ達三人の後ろにいた鳥の面の暗部が形を崩し、水になった。
「ほう、我らの注意を引いているうちに入れ替えるとは……」
虎の面の暗部は少し感心したようだった。
「問題ない。私の糸には毒が染み込ませてある。そう遠くには逃げられまい。」
狐の面の暗部が糸付きクナイをビュンビュン回しながら言った。
「言葉もなく目的のために刃を突き立てる。流石暗部………いや、ダンゾウ様の根か。
………………影から平和を支える名もなき者。それが忍だと俺は思う!」
「ならば我らと考えは同じ。」
「いいや違う!刃をちらつかせ力を誇示して保つ秩序など平和とは言えない!」
シスイが写輪眼を出し、言った。
(うーん、みんな生きてるだけじゃ満足できないんだね。)
ルナは顔には出さなかったが、このやり取りに少し退屈していた。
シスイの言葉に、根の暗部達が戦闘態勢に入った。
「お前らは下がっていろ。」
シスイがイタチとルナに言い放った。
「俺はうちはイタチ!シスイと共に戦う!」
イタチは何故か、個人名を公開した。
「私も。」
ルナは根に存在をアピールしたくなかったので、それだけ言った。
「うちはが図に乗って我らに楯突くとはな!子供とて容赦せぬぞ!」
根の暗部達がバサァっとマントを脱いだ。