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神隠れの少女【NARUTO】

第10章 下忍の任務


急に生き返って動き出したルナと影分身に、イタチとカカシはポカーンとしていた。

(ルナ、さっきまでピクリとも動かなかったのに…………)

(白銀色の髪に、青い目……イタチと兄妹…………あの子、三年前のあの子だよな………)

カカシは考え込んだ。


やがて、怪我人の治療は完了し、ルナとルナの影分身は、ふうっと息を吐き出した。

「ふう…………やったね!死人ゼロ!ヒャッハー!」

自分で設定した任務を完遂して、ルナは一人ご満悦だった。

「お疲れ様。本体さん。」

「みんなお疲れ様!戻っていいよ。」

影分身を消すと、ルナはテンマとシンコを叩き起こした。


「ほら、二人とも!起きて起きて!任務中でしょ!」

「………ん、え、ルナちゃん?そうだ、あのお面野郎はどうなったんだ⁉︎」

「…………あれ、ウチ、仮面の男にやられたと思ったんやけど…………」

「え?あの人ならもう帰ったから!ほら、早く!

みなさん、出発しましょう!」

そう言って立ち上がったルナに、イタチが声をかけた。

「待て、ルナ。」

「あ、イタチ兄さん。」

ルナはイタチのことを完全に忘れていた。

「ルナ、あのな……」

イタチが暗い顔で、ゆっくりと口を開く。


(あ、怒られる〜!リスクを払う余裕がある人がリスクを払うのは当然のことなのに〜!

…………ああ、なんてことだ。)

ルナはイタチのげんこつを覚悟したが、そんなものは降って来ず、代わりに、ギュッと抱き締められた。

「良かった!本当に………」

イタチがルナの耳元で呟く。

「イタチ兄さん…………」

(心配かけて、ごめんね。)

ルナもイタチを抱き締め返した。


「???」

二人の様子を、テンマ達はわけもわからずただ呆然と見ていた。
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