第1章 まぼろし
今日は潤くんの車で帰るーって、
俺のマネに言ったら快諾されて。
そりゃそうだよね。だって、自分の仕事が減るんだから。
今日の収録が、そろそろ終わるかなーって頃に
機材トラブルで30分以上待たされて。
流石にいつもは怒らない二宮さんもねー。
イライラし始めちゃいましたよ…
だってね、早く決着つけたいのよ?俺は。
そういう貴方は、
朝俺から、家に行く事を告げられてからというもの…
台詞を噛んだり、段取りを間違えたりと。
まぁ焦っているようで。
正直、超面白い。
…ってか、可愛いんだよなぁ。
結局、いつも貴方の色んな表情を見てしまうと
貴方を手に入れようなんて、
貴方がなぜ俺のものにならないか、問い詰めるなんて
正直どうでも良くなるんだ
コレが惚れた弱味ってやつなのかな。
でもね、
そんな貴方を
俺はやっぱり
閉じ込めておきたいんだよ…