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それはきっと、幻じゃない。【気象系BL小説】

第1章 まぼろし



「おはよー」

「はよー」


楽屋には、2番乗りだった。相葉さんが、1番。



「ねぇねぇ昨日さ、帰ったらマンションのロビーに伊野尾が居てさ」


「うん」


「でさぁ、飯食わせろって言うのよ」


「うん」


「でもさ、俺昨日風間と約束しててさ」


「へぇ」


「だからさ、風間も居るよ?っつったら、二人きりじゃないなら良いです!とか言ってさ、帰って行ってさー」


「ふふ」


「なんなのか全然分かんないよねぇ…最近の若いモンはさ。」




ホントだよ。



最近の若いモンは分かんねー…まったく。


散々俺のキモチ弄んで、ついでに体も弄って、


何がしたいんだ。



貴方は、俺を愛してないの‥?








俺はこんなにも愛してるのに



貴方を想いすぎて痩せ細るくらい愛しているのに






「で、またニノちゃん悩みごと?」


「違います。」


「ニノちゃんは馬鹿だなぁ。悩んでる時くらい、頼ればいいのに」


「あいばかに言われたくありません」


「ばかって言う方が馬鹿なの!」


「うるせー馬鹿!」



相葉さんが俺のゲームを取り上げようとして、


俺がそれを庇って、っていうわちゃをしてたら、



「…はよー‥」



っていう、超低音の貴方の声が聞こえた。






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