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それはきっと、幻じゃない。【気象系BL小説】

第1章 まぼろし





雑誌の撮影がそろそろ終わろうとしている。


今日は、相葉くんと2人だった。


「松潤、なんか悩んでる?」


クスッと笑う相葉くんは幸せそうで。


「別に?」



さっきヤツに電話してみても、出なかったのを


なんかモヤモヤするなんて、言えない。


「ふーん。」



それでも俺を見続ける相葉くんは、しんみりと言った。



「なんかさぁ。最近ニノと松潤、おんなじ顔してるよ?」



急に出てきた君の名前に胸が高鳴る。


「へ?」


「もしかして、悩んでること一緒なんじゃない?」





…は?



「ニノも、何か悩んでんの?」


「あれ、やっぱり松潤も悩んでんだ。」



こんなときだけ聡い相葉くんをちょっと、恨めしく思う。




「…まぁ、ね…」




「ふーん…?」




相葉くんは、ちょっとニヤニヤしてる。




「好きな人、いるんでしょ?」





…バレた…。




「まあ、ね。」




「で?ちゃんと気持ち、伝えられてるの?」



「いや…」



だって君は…




「そうなんだ…珍しいね、松潤。」



君は、ノーマルでしょ?





「ちゃんと言った方が良いよ?」






相葉くんにも言われてしまった。
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