第1章 まぼろし
その日、家に帰っても眠れない俺は
潤くんを手に入れるための作戦を立てることにした。
まずは、その斡旋業者さんとコンタクトを取る。
そんで、そのコと会う。
そのコには、俺に入れ食いになってもらおう。
…翔さんより潤くんより、絶対的にテクには自信がある。
そのコがあの二人から離れたところで、潤くんを誘う。
”…そんなコなんてやめて、俺のとこにおいで?”
その斡旋業者さん…
相葉さんは、はっきりと誰かは知らないようだったが、
俺には心当たりがあった。
なぜなら、10年以上前。
俺もその人に誘われたことがあったから。
意外とイケるんじゃないか、
そう思ってしまった。
…後々、後悔することになろうとは。
この時の俺は、露も知らなかった。