• テキストサイズ

それはきっと、幻じゃない。【気象系BL小説】

第1章 まぼろし




そのままリーダーと喋ってたら、


「おはよー…」


って、超機嫌が悪い翔さんが入ってきて。


…なんか、珍しい。1番遅いのも、機嫌悪いのも。


みんなそんな気配を感じてか、黙っちゃって…



マネージャーが声をかけに来た時も、


楽屋のピリつき方にちょっとビビってたのが笑えた。





メイクの順番待ちをして居るときに、いつもの連中から連絡が入る。




『今日、メシ行こうぜ』




いつもだったら、速攻OKするんだけど。




…なんか今日は、気が引けて。


ちょっと迷ってる自分に、戸惑う。





…だって、別に何の約束をしていたわけじゃない。




ただ、ただ俺が。



…ニノと一緒に入れたらなぁ、なんて。




そういうこと、思っちゃっただけだから。






『いいよ行こうぜ。仕事終わり直で六本木行くわ』


『了解』



でもこういう風に、



いつもと何ら変わりのない日常を送るのが、



きっと平和、なんだろうな。





少しだけ感じた、



ニノに声をかけなかったことの後悔とか、



自分の気持ちいん正直に生きてないんじゃないか、



なんていう自問自答なんて。





今は、なんにも気づかないフリをしておこう。





それと向き合い始めたら、





なんだか厄介な気がするから。






/ 67ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp