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それはきっと、幻じゃない。【気象系BL小説】

第1章 まぼろし



「ほら、起きて?」


「ん…にゃ…」


にゃって…にゃって何よ…。


超かわいいんだけど‼︎



でもさ、…もうすぐみんな来ちゃうんだけど…


「潤くん!マジでみんなくるって!」


かわいいけどさ、これはまずいでしょ…


ってことで、肩をバシッと叩くと、


びくぅっ!って震えつつ、やっと起きた。


「…ごめん、ニノ」


「ううん、寝れた?」


「…うん。ありがと」


「全然?…髪、ハネてるよ?」


ふふって笑うと、ちょっと髪を直した貴方は勢いをつけて立ち上がって。



「ちょっと顔洗ってくる!」



天使のような笑顔を残して、爽やかに去っていった。







…って、朝からちょっと




興奮しちゃったんだけど。






どーしてくれんのよ…まったく…




「おはよー!あれ、ニノ早いね?」


そうやってまた、楽屋に入ってきたのは相葉くん。


「おはよ。入り時間遅れたの知らなかったんだよ。」


「あ、そうなんだ。そうそう、今日ニノ、飯行かない?」



相葉さんから誘われちゃった。




…潤くんと行けたらな、なんて思っちゃってたのに。




…そんな自分が、なんか恥ずかしくなっちゃって。



「…なんか先約あった?」



相葉さんに心配そうに覗き込まれて。



「あ、ううん平気。行こ?相葉さん家行きたいなぁ」



「あ、いいよ家でしょ?来いよ?」




こうするのが一番、たぶん平和なんだよな。







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