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それはきっと、幻じゃない。【気象系BL小説】

第1章 まぼろし




俺と貴方の付き合いが始まったのは、数年前だった。


付き合いといっても、


所謂告白とかをちゃんとしたわけじゃなくて…


元々はカラダの関係だけ。


お互いになんだか魅かれていた。


最初は飯を食いに行ったり、酒飲んだりとか、そういう程度だった。


でも、その時期の地方のツアーのホテルの部屋が一緒で


しかも、何を間違えられたか


部屋のベットがツインじゃなくてダブルだったんだ。









『ニノ、先風呂入ってくれば?』


『俺さっきドームで入ったから良いや』


『そう?じゃ俺入ってくんね〜』


ベットに腰かけて、ベットヘッドに背中を預けてゲームしてたら


うとうとしてたみたいで。


『‥ニノ、ちゃんと寝ないと腰痛めるよ…?』


そう言って、貴方が優しく起こしてくれた。



今度は、布団に入っても眠れなかった。


1人で飲み直すっていう貴方に背を向けて


眠っているフリをしているけど



気になっちゃうんだ。



貴方が間接照明の灯りを受けながら


静かに飲んでるその姿が。



今日から何日か、同じベットで過ごすんだ…って。








…なんだか、ドキドキしちゃったんだ。



まるで、…好きな人との初夜を過ごす前のように…









不意に、貴方が俺の隣に横たわる。





暖かかった。




あなたは、俺にとってぬくもりだった。




隣から貴方の息遣いが聞こえる。





あたたかい。





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