第1章 12ヶ月の物語
7ヶ月目~
この日仕事から帰ると
家にあんがおって
"お前今日は忙しいから
来られへんて言うてたやんか?"
そう言うた俺にあんはニヤリと笑って
"だって今日は
すばるの誕生日でしょ?
私がお祝いしないで
誰がお祝いするんですか(笑)!?"
冷蔵庫から
ケーキとシャンパンを出す………
"お誕生日おめでとうすばる…………
大好きだよ………?"
そんな………
半年間ずっと待ち続けた言葉が
寝室に着替えを取りに行こうとしてた
俺の背中に投げ掛けられて……
"ちょっと待って!!
今の背中じゃなくて…
俺の顔みてもっかい言うて……?"
そう言って急いで振り返ると
あんは不思議そうに
俺を見つめながら
"お誕生日おめでとう……
すばる…大好きだよ……?"
そう言って笑って
俺にキスをした………