第1章 12ヶ月の物語
11ヶ月目~
今日俺は覚悟を決めて…
"丸とかな別れたらしいぞ………"
やっとの思いで伝えた。
俺の言葉に
あんの顔から一瞬表情が消えて………
でも次の瞬間
"そうなんだ…(笑)
そんなことより…今日何食べようか……?"
なんて…
俺に下手くそな笑顔を見せる………
"無理するな…
丸のとこに行ってもええんやぞ……?"
そう言ってやれば
あんはそんな風に辛そうな顔で
笑わんのやろうか………?
そんなことを考えていたら
俺のお腹に
あんの手が巻き付いてきて
"ねぇ……すばる……
抱いてくれないかな……………?"
そう言って
俺に抱きつくあんの体は
小さく震えてた……
"ええよ………?
お前がそうしたいなら………(笑)"
俺はそう言って笑い…
あんをベッドまで運び
丸を想って震えるあんの体に…
丸の名前を呼ぶことさえ出来ない
唇にキスをする…
"どこにも行くな……"
そう言えない俺は…………
ただ求められるままに
あんの体を抱きしめた……………