第1章 12ヶ月の物語
10ヶ月目~
"丸とかなが別れたらしいぞ…?"
その一言が
どうしても伝えられないまま
もう一ヶ月が過ぎた……
あんの顔を見るたびに
言うべき言葉を
ずるい俺は…………
キスで誤魔化してなかったことにする
本当のことを伝えたら
あんは丸のところへ
行ってしまうんやろうか………?
丸がまだあんを想ってんのは
俺を見る丸の視線で気付いてる……
想いあってる二人の間におる俺は
誰からみても
邪魔ものでしかないんやろうな…(笑)
それでもあと少し
足掻いていたい…………
側におって
"愛してる"と伝えたい………
やからごめんなあん…………
あともう少しだけ
このままで……………