第4章 利世の少年
ガチャ…
絢都くんはタタラさんと一緒だった。
「…タタラさん」
「陽暮くん、少し話がある」
「…なんでしょうか」
「君は…早瀬麗來を知っているか」
え…??それは・・・お母さん?
「え、あっ…はい。母です」
絢都くんとタタラさんは顔を見合わせて、絢都くんがふと笑った。
「じゃぁ、てめぇ…探ってこいよ」
「探る?何を?」
絢都くんは舌打ちをしてめんどくさそうに言い放った。
「あったまワリィなぁ!!捜査局本部にきまってんだろぉが」
「え?!」
私は、身体が震えた。
私は…人間じゃない…。喰種だ…。
「人間だったら、あのゲートも通れる。それも、早瀬麗來の娘となればなぁ…ふっ」
「…い、嫌よ…!!無理っ!!やだぁっ!!」
「ダダこねてんじゃねぇよ!!ぶっ殺されてぇのかぁぁぁ?!」
「そうじゃないけどっ!!むりなのぉぉぉぉ!!」
タタラさんが私の目の前に立って、じっと見つめた。
「それは、君が喰種だからか?」