第3章 彼らの心
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あの日から3ヶ月が経った。
彼、谷宮平紫-Heishi Kohinata-
と私はいつも同じ電車で笑いあった。
私は恋なんてもの、しないと思ってた。
しても意味がないもの。仕事に影響が及ぶのであればしたくない。
だけど…彼と出会ってから街中が輝いて見える。
捜査官の仕事は怖いけれど、美しくも感じれる。
だから…これはきっと恋だと、思った。
幸いにも同じ駅で降りる私達はホームを抜けて薄暗い細い道を歩いていた。
「仕事は順調?」
「えぇ。…順調よ」
ただ、私は嘘をついていた。
捜査官という仕事であるとバラしてしまえば…女性なのに引かれてしまうのではないか…恐れられるのでは…と嫌われたくなかった。
そこで私は、彼の中では化粧品会社の社員となっている。
「俺もっ!やっとパスタ作れるよーになったんだ!
麗來のおかげだな!ありがとな」
ズキ…
「ううん。また頑張ろうね」