学園は溺愛の箱庭(ONE PIECE長編学園パロ夢・番外編)
第2章 聖夜のシンデレラ(*)
もやもやと変に勘繰っていれば、目の前に影が落ちる
真っ赤になったセナの顔がだんだんと近づいてきて、首元に埋まった
その直後ピリッとした痛みが走り、視界に再びセナの顔が戻ってくる
恥ずかしそうではあるが、どこか満足げに薄く笑っているのを見てキスマークが付けられたことを理解した
「私だって、できるんだから」
一度付けてしまえば、羞恥のタガが外れたのか何度も何度も首から鎖骨、胸元に掛けて痛みが走る
みるみる内に、ローの上半身に紅い花が散らばった
「ハァ」
まるでなにかの儀式のように恭しく頭を下げ、痕を残してゆくセナのしたいがままにさせていたが
いい加減行き場のない熱が全身を支配し始めて、ローはゆっくり息を吐いた
「もういい」
「ん、ちゅっ」
「こら…セナ、」
頭を下げたまま目線だけを上げたセナと視線が絡めば、愛おしげに目を細めて再び視線を落とそうとする
堪らず肩を掴んで、少し強めに押し返した
「む…」
不服そうな声を上げて、恨めしそうに睨んでくる
さっきまで一度もキスマークを付けたことが無かったくせに、何のスイッチが入ったのか
「記憶だけじゃ、怖いから」
今回のことで、いかに人の記憶とは儚げで危ういモノだと実感させられた
だからこうして、目に見えてローを愛している証が欲しくなった
「…させるかよ」
「え?」
「もう、忘れさせたりしねェよ。お前の身体も心も、記憶も…俺が守る」
だから安心しろと、優しく髪を撫で付けて額に口付ける
その言葉に安心したのか、泣きそうになりながらもセナは強く頷いた
ローが上体を起こし、2人ベッドの上で向かい合う
お互いの存在を確かめ合うように、手を重ね唇を寄せ合い
身体を重ね合って、一緒に息を乱してゆく
暖房もつけていない、真冬の寒い室内で上気した2人の熱い吐息だけが響きあい混ざり合う
「アッ、ぁん…そこ、ヤダァ」
長い指先が堅く勃ち上がった乳首を捕らえ、執拗に先端をカリカリと引っ掻けば引っ切り無しに高い声が上がる
快楽から髪を振り乱してどうにかローの手から逃れようとしてしまうが、もちろんそれを許すはずもなく
腰を捕らえられると、反対に空いていた胸には舌が這った
「ホント胸弱ェな、お前」
「誰のせい…っ、んああ!」
「そりゃァ光栄なことだな」
「ンンッ」