学園は溺愛の箱庭(ONE PIECE長編学園パロ夢・番外編)
第1章 10/31の文化祭(*)
何故、セナの膝枕で…麦わら屋が寝ている?
そしてそれを甘んじて受け入れているのは、何故だ
わけが分からないことだらけで、何から聞いていいのか分からない
「どうしたの?」
「なんで、麦わら屋が…そこにいる」
思いの外、拗ねたような言い方になってしまった
きょとんとしたセナが膝上に視線を落とす
「よく分からないけど、この間とても寝にくそうにしてたから…こうしてあげてたの。それが気に入った?みたい」
「いつの話だ」
「えっと、確かローが職員室での予算会議に行ってたときかな」
何気ない仕草で、麦わら屋の頭を撫でてやっている
それが気持ちいいのか、寝返りを打つとこちらに背を向けてしまった
…必然的にそれは、セナの下半身に向いて寝ているわけで
「おいっ、起きろ。麦わら屋」
ツカツカと2人に歩み寄れば、無理やり此方を向かせて乱暴に肩を揺する
「んんーなんだよォ」
ガクガクと揺らされ、覚醒したのか瞼を擦りながらボーッと此方を見上げてきた
「トラ男?…なんでそんなに怒ってんだ」
「とりあえずそこを退け」
「やだ」
きっぱりと断られ、思わずムカッとしてしまう
あろうことか起きまいと、セナの膝にしがみついてやがる
「俺もう仕事終わったし。寝る」
「寝るなら勝手に寝てろ!セナを巻き込むな」
「だからなんでそんな怒ってんだよ?!」
人の女に手を出しておいて、その態度はどうなんだ
他の男の頭を膝に乗せた状態で見せつけられて、先ほどから苛立ちがおさまりそうにない
出逢った時からセナのことになると、余裕なんて消し飛んでしまう
その肌に、俺以外が触れているだけで気が狂いそうだ
「"ROOM"…ー"シャンブルズ"」
能力を使って、俺と麦わら屋の位置を入れ替える
先ほどまで俺が立っていた場所には状況を理解できていない麦わら屋が立ち尽くしていた
麦わら屋と入れ替わった俺は、セナの膝に頭を乗せた状態で横たわっている
セナも麦わら屋と同じく一瞬状況が把握できていないようだ
「卑怯だぞトラ男!独り占めすんな!」
「独り占めもなにも、セナは俺の女だが」
「そこは俺の特等席だ!譲らねェ!!」
ビョーンと麦わら屋の腕が伸びて、こちらに向かってくるので今度ソファのクッションと俺たちの位置を替える