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学園は溺愛の箱庭(ONE PIECE長編学園パロ夢・番外編)

第1章 10/31の文化祭(*)


胡乱げに2人を見遣ると、舌を出して生徒会室から出て行く
廊下を暫く進むと、我に返ったのだろう2人が慌てて生徒会室から出てくる音が聞こえた

「ユースタス屋、お前のせいだからな」
「ハァ?!なんでだよ!テメェが怒らせたんだろーが!」

此方へと駆けながらまだ何か言い争っている声まで聞こえてきて、思わず溜息を漏らす
反省してるのかしてないのか、彼らはいつになれば歩み寄ってくれるのだろう

『それはそれで怖い、かも』

笑顔で握手を交わし合う2人を想像してみて、寒気がした
今の距離が、2人にはちょうどいいのかもしれない

「あっセナ!テメェ置いていきやがって!」
「2人が悪いんでしょー」
「俺は悪くねェ。ユースタス屋が悪い」
「テメェはまだ言うか」

薄暗くなった廊下を3人並んで歩いていると、ふと何かの影が窓の外を横切る
鳥か何かだろうと、別段誰も気にすることは無かったのだが

「見ィ〜〜〜付けた!」
「「「??!」」」

聞き覚えのある明るい声が聞こえたのに、思わず3人は窓の方を見た
すると下から伸びてきた長い長い…それは腕

偶然なのか開けられたのか、一つだけ開いていた窓から二本の腕が伸びて入ってくる
何が起きているのか理解できず立ち尽くす3人を、伸びてきた腕が一纏めに抱き上げるとそのまま窓の外へ

「きゃああああ!落ちるぅううう!!!」

物凄い勢いで、腕が持ち主の元へと戻っていく
その勢いにセナは死を覚悟して悲鳴をあげた
一見取り乱しはしていないローとキッドも、表情は強張っている

「ルフィ!お願いだからゆっくり下ろして!!」

だいぶ近付いてきた腕の持ち主の顔を認識すると、情けない声で懇願する

「んぁ、トラ男たちも居たのか」
「早く下ろせ、麦わら屋」
「テメェ急に何しやがんだァ?ビビんだろーが!」
「ナミにセナ見つけて連れてこいって言われてよォ」

3人の足が地面についたところで腕を解く
宙に浮いた感覚でヨロけたセナを、ローはさりげなく支え肩を抱き寄せた

「あっ、いたいた!アンタたち、もう表彰式始まってんのよ!」
「ナミ!ごめんね、遅くなって」
「まぁ休憩に行かせたのは私だから。でもトラ男、アンタ表彰する立場なんだからさっさと行きなさいよ」
「俺に命令するな」

セナの肩を抱き寄せたまま、動く気配のないロー
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