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学園は溺愛の箱庭(ONE PIECE長編学園パロ夢・番外編)

第1章 10/31の文化祭(*)


「アイツらなら休憩に行かせた」
「え、そうなの?じゃあ私も休憩しよーっと」

ぐぐっと伸びをして、凝り固まった筋肉をほぐす
そして肩まで伸びる栗色の髪を一まとめにして、シンプルな髪留めで結い上げた
オープンになった首元に手を添えて、軽くストレッチをする

そんな様子を一部始終見ていたローは、ムクムクと湧き上がる熱を持て余してしまう

「…セナ」
「なぁに?」
「こっちに来い」

ちょいちょいと手招きをするローに首を傾げながらも、立ち上がって側に近付く
椅子のすぐ隣まで行くと、いきなり腰に腕が巻き付きそのまま引き寄せられた

「わぁ、っ…もー、どうしたの」

ローに背を向けた体勢で、膝の上に座らされてしまう
するとギュッと、巻きついていた腕に力が込められた
肩に埋められた頭を優しく撫でながら、何事かと問いかける

2人はこの春、セナの入学式当日に付き合い始めた
遅刻してきたセナと出会ったローが、一目で惚れてしまったのだ
理由をつけて生徒会に引き込むと、全校生徒の前で堂々の恋人宣言
それから色々とあったものの、こうして2人は絶え間無く愛を育んでいた

「足りねェ」
「なにが?」
「お前が、足りねェ…」
「ひゃあっ?!」

肩に埋められていたはずの頭がいつの間にか移動して、うなじにキスを落とされる
いきなりのことにビクリと肩を揺らしたセナの反応に気を良くしたローは、そのまま何度もキスを落とした

「ちょっ、もー!くすぐったいって」
「我慢しろ、充電中だ」
「あのねぇ…」

確かにここのところ、テストが終わったすぐ後に文化祭のアレコレを決めることになり教師たちとの会議づくし
それから準備に入って、今の状況なので久しく触れ合えていなかった

「私だって」

上体を捻って、真後ろに居たローの唇に触れるだけのキスをする

「足りないよ、ローが」

軽く触れ合っただけなのに、みるみる全身が真っ赤になっていく
なんとも初々しい反応が愛おしい

「珍しく素直じゃねェか」
「私もローと一緒ってこと」

一緒にいる時間が減って寂しかったのは、お互い様だ
自分だけ辛かったようなローの物言いに、セナは少し拗ねたように唇を突き出すと
それを食むようにローの唇が重なってきた

「んんっ!」

啄ばむようなキスから、角度を変えて深く合わさる唇
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