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学園は溺愛の箱庭(ONE PIECE長編学園パロ夢・番外編)

第1章 10/31の文化祭(*)


遡ること、1ヶ月前

生徒会室は学校行事の一大イベントである"文化祭"の準備に追われていた

校内ポスターと校外ポスター、チラシの作成
各クラスの催し物の採否、それに伴った予算の見込み
文化祭ステージなどに必要な道具、材料などの手配…


次から次へと仕事が舞い込んでくるものだから、中々作業が進まない
1年生で生徒会・会計の1人である白石 セナは予算表と電卓を交互に睨みながら頭を悩ませていた

「えーこれはちょっと無理が…でもなぁ」
「セナうるせぇな!」

隣で電卓を弾いていたもう1人の会計・ペンギンはセナと同じ1年生で、さらには幼馴染その1である

「あーっ!絵の具はみ出した!!!ヤッチマッタ」

ポスターの下書きに色を付けていた書記のシャチは、ペンギンのツッコミに反応してしまい筆を誤ったらしい
そんな彼は幼馴染その2になる

「なぁなぁトラ男〜、学食行ってきていいか?」
「麦わら屋…仕事しろ」

催し物の採否を決めていた2年生で副会長のモンキーD・ルフィは、作業開始からものの1分で集中力が切れたようで
盛大に腹の虫を鳴かせて会長の座る机にかじりつく

そんな様子に呆れたような溜息を吐いたのは、3年生の生徒会長であるトラファルガー・ロー
道具や材料を手配するための注文書を書いていた手を止め、ルフィの額をペンで小突いた

「いてっ、何すんだ」
「…15分で帰ってこ「やっほーう、肉食うぞ〜!!」…おい」

話を最後まで聞かずに、出ていった自由な副会長に頭痛がしてきそうだ
こめかみを押さえながら、忙しなく動いている1年組を見遣る

「シャチ、ペンギン。お前らも休憩してこい」
「「え、ああ…はいはい」」

名指しされた2人は口を揃えて頷くと、ローの意図を汲み取って生徒会室を後にした
残されたセナは未だ電卓と睨めっこしているので、ローと2人きりになったことなど気付いていない

「セナ」
「あーちょっと待って」

名前を呼ばれても、予算表を見ながら何やらブツブツ言っている
きっと誰に呼ばれているかも、認識していないようだ

「…おい、」
「んーこれでいいかな、ね、ペンギン…あれ?」

隣に居たはずの同じ会計であるペンギンに話しかけるが返事がない
振り返ればそこには誰も居なかった
そこでようやく辺りを見回すことになる
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