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学園は溺愛の箱庭(ONE PIECE長編学園パロ夢・番外編)

第4章 姫始めは初詣のあとで(*)



唇を尖らせたセナは不満げに、ほんの少し頰を膨らませて言葉を紡いだ

いつも我慢しているのはローの方だと、彼はきっと思っているに違いない
けれどセナだって、我慢していることもある。あまり態度には出さないようにしているけれど

「私だって、ローが好きなんだから」

彼が想うのと同じくらい、いやそれ以上に好きな気持ちを持っているつもりだった
この気持ちは、誰にも負けない。負けたくない

「もっとローに触れたいと思うし、触れて欲しいって思ってるもん。…でもそれは、ローにだけだよ?」
「当たり前だ。他の奴にンな事思うようなら…」
「思うようなら?」

見慣れた天井を背に、此方を見下ろす瞳を見つめ上げた
互いに揺るがない、そうして互いの瞳には相手の姿が写り込んでいる

真剣な表情のローは、暫くそうして見つめていた後スゥッと瞳を細めた

「それでも、お前を手放してなんかやらねェよ」

ニィッと口角を吊り上げ笑うローの表情は、一見ただの傲慢で自己中心的のように感じられる
けれど、セナがそう感じないのは彼の中の自分への気持ちを知っているから

彼の中で、自分がどのような存在なのか…何度迷い不安になったことか

「うん、離さないで」

それなのに何度だって、不安に押し潰されて身動きが取れなくなってしまうセナを救い上げるのはローで


初めて出会った幼い時も
再会できた今現在も

真っ直ぐで変わらない気持ちをいつもくれたのは彼自身だ

「いい加減、限界」
「ッや…ぁッ?!」
「我慢してたんだろ?…俺もだ。だから、抱かせろセナ」
「あァッ…ロー…」

視界からローが消えると、再び胸元に吐息を感じる
そして続くのはピリッとした微かな痛み

視線を限界まで落とせば、満足げに笑う彼が見えた
その視線の先には、濃く色付いた深紅の花弁

「綺麗だ」

幾度も素肌に吸い付いては、花弁を咲かせる
柔らかな胸元に滑らかな肩口や脇腹や二の腕にも、繰り返し繰り返し唇を落として吸い付き痕を残した

そんな姿が、恭しく見えてセナはぼうっと惚けて見つめている
しかし、そんな柔らかく穏やかな雰囲気も束の間

「ふ、ぁアッ…!や、ンッ…ろぉ」

セナの体勢からは見えない、下半身でローの指先が淫らに動き始める
内腿の際どいラインをやわやわと撫で上げた
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