第4章 姫始めは初詣のあとで(＊)

「だから、変態だろうが淫乱だろうが…俺だけ見てりゃァいい」

目元を隠していた手を、再び手首にあてがい緩くベッドに押さえつける
触れた部分は、先ほどよりもほんの少し温度が高くなっていた

泣きそうに潤んでいた瞳が、今度は熱に浮かされたように欲をチラつかせ濡れている

「何も怖がることはない。俺だけに溺れてろ」
「ッ」
「返事は」
「…ん。」

短く返事をしてセナはカクリとぎこちなく頷くと、それからフワリと花が綻ぶように笑みを浮かべた

緩やかな弧を描いた唇に、ローは引き寄せられるように唇を寄せる
愛らしい唇を甘く食んで、重ね合わせるうちにどちらともなく呼吸が乱れてゆく

「んッ…ぁ」

唇を離せば、甘すぎるほどの吐息が漏れ聞こえて全身に熱が燻る感覚に身を焦がした
大きく上下する膨らみを手の内に収めると、ビクリと初々しく反応が返ってくる

それに気を良くして、思わず口角が上がると咎めるような視線が向けられた
そんなことはお構い無しに膨らみの先端を軽く指先で弾くと、咎めるような視線は強請るように熱を孕む

「あぁ、俺に触られると…もっと触って欲しくなるんだったか」
「な…ッ、ア！や、ンン…！！」
「起こされた礼を、してやらねェとな」
「、え？」

目の前に居たローが少し身体をずらし下げたところで、セナの視界から消えた
と思った次の瞬間には、熱く濡れた感覚が下半身を這う

それがどんな行動を意味するのか、知らないはずもなく


「ヒッ…ゃ、ダメぇっ…」
「どの口がンなこと言ってやがる」
「や、ソコ…喋らな…で、ァアッ」
「断る」

開かせた脚の間に顔を埋めるローが、ピチャピチャとワザとらしく音を立てる度、抵抗するように柔らかな内腿に力が込められた
しかしそれは余りにも淡い抵抗で、ローには先を促してるようにしか感じられない

「も、ッ…やぁ」
「嫌じゃねェだろ」
「違ッ…イ、きた…」
「あァ…一回イっとけ」
「ふ、ァアッ」

プクリと主張していた蕾ごと蜜を啜るように吸い付くと、触れていた内腿が大きく痙攣し全身が弛緩する

「ん、ッ…はァ、ロー…も、欲し…」
「そうだな、俺も限界だ、」


ピンポーン

「え…っ？！」

「あれ、まだ寝てんのかな？」
「セナはともかく、会長は起きてるだろ」

ピンポーン、ピンポンピンポーン

「チッ、あいつら」