学園は溺愛の箱庭(ONE PIECE長編学園パロ夢・番外編)
第3章 年越しそばと姫納め(*)
大きな瞳から零れ落ちる涙に唇を寄せ、ローが熱い吐息とともに吐き出した言葉が、セナの胸を打つ
どんな自分でも愛してくれる覚悟を感じる中で、きっとこれほどまでに狂おしい快楽と愛を与えながらも彼は不安なのだと気づかされた
「なァ…セナ、俺だけに溺れてくれ」
「ロー…貴方、だけよ?私には…ローしかいない、」
どうすれば彼は心安げるのだろう
学園で再会してから色々な事がありすぎて、自分は彼を何度傷付け不安にさせたのか
指を解いて、目の前の愛おしい彼の頰に触れた
ピクリと反応してから視線が絡む、2人きりの空間…このまま時が止まってしまえばいいのに
「ロー、私を…壊して、いいから」
「は…いきなり、どうした」
セナの突然の発言に、ローは動きを止めた
何を意図して彼女がそんなことを言うのか、分からなくもないが…あまりにも唐突な提案だ
「壊れてしまえば、私にはローだけだって…貴方に伝わるでしょ?」
ローを映し込んだ黒曜の瞳が、不安げに大きく揺れる
頰に添えられた指先は、微かに震えていた
その震える指先に解かれた手を重ね、ローは困ったように薄く笑う
「お前、本当にバカだな」
「なんで…笑うの」
「笑えるくらいバカなのに、それ以上に愛おしいと思えちまう」
「ッ」
「ちゃんと伝わってるから安心しろ。俺が最初で最後の男だろ?」
重ねた手を包み込むように握り締めると、一度大きく開かれた瞳が潤いを湛えた
目を細めて、涙を零しながらもセナは微笑む
「当たり前でしょ…貴方だけ、ローだけなんだから」
「ああ、俺もセナしか見てねェよ…お前だけで充分だ」
「んァ」
ローが指を絡めて再びベッドに縫い付けると、腰の動きを再開させた
すると投げ出されていた脚が、腰に絡みつきさらに求めるようにセナの腰が揺れる
どちらともなく唇を寄せ合い、舌を絡めた
上からも下からも響く水音が、聴覚を刺激してより2人を高みへと向かわせる
「ん、ふ…ぁ、ッ!ッあ、っ!」
「こら、逃げんな」
「んふぅ、っ…ンン」
セナが息苦しさに酸素を求めて唇を離そうとすれば、追いかけてきたローにすぐさま塞がれてしまう
咎めるように、先ほどよりも濃厚に舌を絡ませ呼吸を奪おうとした
酸欠状態も相まって、セナは脳にクラクラと甘い痺れを感じる