学園は溺愛の箱庭(ONE PIECE長編学園パロ夢・番外編)
第3章 年越しそばと姫納め(*)
「ホントに、分からないの?」
「言われてねェんだから、分かるわけないだろ」
「意地悪…っ、じゃない?」
「ああ。だから教えてくれ」
チュと頰にキスを落として、耳元で低く甘く囁いた
「ン…あの、ね…」
意を決して口を開いたものの、やはり恥ずかしさが勝っているのか言葉が続かない
次第にふるふると身体が小さく震えだし、大きな瞳には涙が溜まってゆく
ローは内心『苛めすぎたか』と溜息を吐いて、宥めるように頰を撫でた
潤んだ瞳と視線が絡み合った。小さな唇が開いて小さく辿々しく言葉が紡がれる
「ッ、さ、触って…欲し、いの」
直接的な物言いではなかったが、ローはゴクリと生唾を飲み込んだ
体勢的にどうしても上目遣いになるのと、潤んだ瞳や恥ずかしそうな仕草が相乗効果でやけに艶かしく色気を感じさせる
しかし、これがきっとセナの恥ずかしさの限界。これ以上は先ほどの二の舞となり兼ねない
「ロー?」
「俺の手を使え」
「うん?」
「触ってほしいところは、言わなくてもいい。その代わり、俺の手を導け」
ぽかんとするセナの右手に、左手を擦り寄せる。言われるがままにローの手を掴んではみたものの、しばしの間固まってしまった
やはりこれでも、恥ずかしさが勝ったかとローは内心嘆息しかけたとき、掴まれた手に力が込められる
無言で視線を落とすと、顔を真っ赤にしたままローの手を両手で掴むセナが恥ずかしげに目を伏せた
そしておずおずとローの手を掴んだまま自らの方に引き寄せる
導かれる手は胸元から段々下半身へと下がってゆき、際どい内腿に触れたところでセナがギュッと目を瞑って動きを止めた
「こ、こ…」
今にも消え入りそうな声で、それだけ言う他には何も紡がれない
けれど微動だにせず、指先は内腿に触れたまま言葉を待っていると瞑られていた瞼がゆっくり持ち上がる
零れ落ちそうな涙を湛えて、潤んだ瞳がキラキラと輝いてローを捉えた
「さわっ、て…ロー…」
小首を傾げて小さく懇願する姿に、ローは再び喉を鳴らして生唾を飲み込んだ
本来言わせたかった言葉は何一つ聞けていないはずなのに、彼女の仕草や言動一つ一つが思惑を遥かに上回ってゆく
掴まれたまま内腿に触れていた指先を、器用に動かして際どいラインを撫でる
ピクリと反応したセナがほんの少し脚の力を緩めた