学園は溺愛の箱庭(ONE PIECE長編学園パロ夢・番外編)
第3章 年越しそばと姫納め(*)
もう一つ言えば、先ほどからローに当たる感触で僅かに主張を始めた感覚がある
風呂上がりのセナは、当然胸を覆う下着を身につけていないはずなので、感覚はだんだんと隠し切れないほどに主張を強めてゆく
しかし口付けに夢中になっているセナは、そんな行動も主張も無意識だったようで
試しに腰に添えた手で軽くさすってみると、ビクビクと身を震わせて、舌の動きが止まる
「っ、は…セナ、ちょっと待て」
「ん、ふぁ…っ?」
唇を強引に引き離し、声を掛けると既にトロトロに蕩けて潤んだ瞳がローを不思議そうに見つめた
このまま再び壁に縫い付けて、全てを貪りたい衝動をどうにか抑えつけ、密着した熱い身体と少しだけ距離を置く
「?どうしたの…」
「俺はまだ風呂に入ってねェ」
「あっ、そうだった、ね」
話していると段々冷静になってきたのか、セナは頭のてっぺんから爪の先までみるみる燃えるように真っ赤になってしまった
そんな先ほどまでの態度は何処へやら、オロオロし始めた彼女に笑いが堪え切れない
「さっきまでの態度はどうした」
「言わないで!」
「すぐに戻る。先に部屋で待ってろ」
「ッ」
「…待てなくて、1人でスるなよ?」
「しないから!ゆっくりしてきて!!」
ローはからかうように耳元で囁くと、バシバシと叩かれキッチンを追い出される
素直なセナはもちろん可愛い、けれどこうして反抗してくる姿が中々そそるのも事実
結局セナの全てが愛おしい
「さっさと済ませて、可愛がってやらねェとな」
着替えを手に、緩む表情を隠すことなくローは浴室へと姿を消した
***
ガチャリ
風呂を済ませたローが、上半身裸の状態でセナの部屋へと姿をあらわす
髪をタオルでガシガシと乱雑に拭きながら、ベッドで本を読んでいるセナの隣に座った
「風邪引くから服着てよ!」
「あ?これくらいで引くわけねェだろ」
パタリと本を閉じて、まじまじとローに視線をやれば此方まで寒くなりそうな格好だったことにセナは驚く
部屋は緩く暖房が効いているが、年の瀬の厳しい寒さは中々温まらない
「それにどうせすぐに脱ぐだろうが」
「なっ、に…言って!」
「気になるならセナが温めてくれりゃいい」
腕を引き寄せ、小さな身体を腕の中に収める