学園は溺愛の箱庭(ONE PIECE長編学園パロ夢・番外編)
第3章 年越しそばと姫納め(*)
元来女に振り回されるなど、ローのプライドが許すはずもない
しかし、それも相手がセナなら話は別となる
キュッと蛇口を閉めて、食器を拭き終えると同時に再びセナがリビングへと戻ってきた
湯上がりよろしく、色気のないパジャマから覗く白い肌をほんのりピンクに上気させて
出会った頃より伸びた栗色の髪をタオルで拭いながら、ローの姿を探している
キッチンに姿を見つけると、花が綻ぶように笑顔を浮かべた
「ロー、終わった?」
「ちょうど終わったところだ」
「ありがとう。あ、お風呂お先でした」
冷蔵庫に向かい水を取り出して口にするセナに、ローは静かに距離を詰める
セナが冷蔵庫の扉を閉めると、すぐに触れられる距離にローが居たので一瞬動きが止まってしまった
すぐ隣の壁に背を向けると、いわゆる壁ドンの状態で更にローが距離を詰めてくる
「ロー?」
何がしたいのか行動の意図が読めずに、どうしたものかと戸惑うセナが次の言葉に口を開きかける
すると近付いてきたローの唇が、迷うことなく半開きだった唇を塞いできた
「んぅ」
舌を絡めて、強く吸い上げられる
何度も角度を変えながらそうされると、段々身体に力が入らなくなり立っていられなくなってしまう
ローと壁に挟まれるように、情熱的な口付けを舌をセナは必死で受け止めた
次第に壁に凭れながらも立っているのが辛くなり、壁に添えられた腕に縋るように手を添える
「ん、んっ!」
すると腰に腕を回して壁から引き離され、もう片方の手で後頭部を支えられてより密着するように口付けが深くなってゆく
クチュクチュと粘膜が擦れ合う音がやけに耳について、さらにセナの熱を高めた
飲み込み切れない唾液が、顎を伝う感覚にさえ言い知れぬ快楽が湧き起こる
その感覚がなんだか恥ずかしくてギュッと広い背中に腕を回した
「ん、ふぁ」
ようやく唇が解放されようとする、しかし顎を引いたローの舌を今度はセナが追いかけて舌を絡めとる
背中に回されていた腕は、いつの間にか逞しい首に巻きつき、翻弄され受け入れるだけだった彼女の舌が艶かしく大胆にローの舌先に吸い付いた
もぞり、とセナが腕の中で身じろぐ。微かなことだがそのことにローが気付かないはずもない
内腿を擦り合わせ、巻きつく腕に力が込もった