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学園は溺愛の箱庭(ONE PIECE長編学園パロ夢・番外編)

第3章 年越しそばと姫納め(*)



***

全身気怠さを感じて、瞼を開けるのが非常に億劫だった
けれど、なんだかこのまま寝ていてはいけない気がして、無理やり瞼をこじ開ける

煌々と照りつけるリビングの見慣れた照明と、首の下には枕とは到底思い難い堅い何か

まだ半覚醒状態でぼーっとしていると、見慣れた顔と影が落ちてきた

「目が覚めたか」
「…ロー?」
「それ以外に誰がいる」

そういえば、リビングで行為に及んで…もう何度目か分からない絶頂に、そのまま意識を失っていたらしい
どうやらリビングのソファの上で、ローに膝枕をされているようだった

身体はさっぱりとしているし、服もキチンと着せられている

「勝手に風呂借りた」
「あ、うん…ありがと」

ゆっくりと起き上がろうとしたが、どうにも足腰に力が入らない
しかしいつまでもローの膝に頭を乗せているわけにもいかず、どうにか無理やり上体を起こした

「私、どれくらい寝てた?」
「一時間くらいだな」
「そう…ごめんね」

その間退屈だろう一人にさせてしまった。しかも膝枕をしてくれていたのなら、約一時間は動けなかっただろうに

「ありがと」
「まァ、俺も調子に乗りすぎた」
「それは、お互い様ってことで…」

本気でセナがNOといえば、ローは手を止めたはずだ
けれど結局は彼を拒むこともせず、受け入れてしまう
それが彼を助長させたというのなら、セナも共犯である

しかしその時のことをつい思い出すと色々恥ずかしくて、セナは顔を両手で覆い隠した
顔が熱い…

「何してんだ」
「…なんでもない」

ローに背を向けて、ソファの肘掛けに顔を埋めて打ちひしがれる
その様子にただローは首を傾げていたが、髪の隙間から覗く耳が真っ赤になっているのを見留めると、ニヤリと意地の悪い笑みを浮かべた

「何思い出してんだ、変態女」
「なっ…!」

聞き捨てならない言葉にガバリと顔を上げて、振り返る
視線はテレビに向いたままのローだったが、明らかにその口角はつり上がっていた

「誰のせいで…ッ」
「なら責任取ってやるよ」
「!いい!いらない!」

このパターンはまたズルズルと流されてしまうヤツだと、危機感にセナは胸の前で腕を交差させ、じりじりとローとは反対に身を引く

「遠慮するな」
「いいってば!遠慮します、っきゃあ?!」
「?!セナッ」
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