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学園は溺愛の箱庭(ONE PIECE長編学園パロ夢・番外編)

第1章 10/31の文化祭(*)


サンジの性格をよく知るローにとってみれば、そんな真意はあっさりと見抜けるのだが
関わってきた時間が短いというのもあるが、そもそもセナはそういう深いところを考えるのが苦手らしい

「返事するな「あ、今まだ学校にいるんだ!ちょっと行ってくるね!」…おい、待て!セナ!!」

ローの制止も聞かず、セナは荷物を持って生徒会室を出る
そして扉を閉める際に振り返って一言

「遅くなるかもしれないから、先に帰ってていいよ!」

パタンッ

「…チッ」

遠ざかる足音を聞きながら、ローが盛大に舌打ちをした
去り際の言葉は気を遣ったつもりだろうが、それは暗に帰りが別になる可能性を匂わせている
もしもそうなれば、下校時にセナの隣に居るのは自分ではなく…サンジ
2人が並ぶところを考えただけで、胸がざわつく思いだ

「おい、仕事終わらせるぞ。ペンギンはあいつの分も頼む」
「それはいいですけど、追い掛けなくていいんですか?」
「後のことは俺らと麦わらでやっておきますよ」
「いやいい…仕事より他の男を優先するようなヤツは徹底的に扱きあげねェとなァ…」

時間を有効活用するためには、面倒ごとはさっさと済ませておいた方がいい
扉を見据えながら凶悪に笑うローを見てシャチとペンギンは心の中でそっと手を合わせた

『『がんばれ、セナ』』
「なぁなぁ」

早速仕事に取り掛かろうとしたとき、今まで黙っていたルフィが声を上げる

「なんだ、麦わら屋」
「いやさー、ナミが言ってたんだけどよォ…セナ料理担当じゃねェぞ?」
「「「はっ?!」」」

ならば何故、料理担当のサンジと話し合う必要があるのか

「それに1-Cのクラスの模擬店って確か…ー」

さらに言葉を続けるルフィの口から出た真実に、ペンギンやシャチだけでなく…ローまでも言葉を失ってしまう


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一方薄暗い廊下を歩くセナは、辺りを見回しながら目的の教室を探していた
目的の教室は廊下の一番奥にあり、僅かな明かりと人影が見えたので、ドアをノックする

「やぁセナちゃん。生徒会室の仕事は終わったかい?」
「…あっ!いや、大丈夫…です」
「え、本当に大丈夫?俺が急に呼び出しちまったから…悪ィことしたかな」

綺麗な金髪を無造作にかき上げて、申し訳なさそうに眉を下げるサンジ
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