第3章 運命の出会い
『おい貴様、気安くこいつに触るな』
『なんだ、お前・・』
後ろで見ていた筈の真田がサンジの腕を掴むと、其までメロリンしていたサンジの表情が豹変したのでは慌てて真田を引き剥がす
『真田、心配しなくて大丈夫だから!サンジさんは女性全般に優しい紳士な人なんだよ!』
『貴女にそう言って頂けるなんて、僕はなんて幸せ者なんだぁ~』
『・・・・』
にデレデレなサンジを前に真田は眉間に皺を寄せながらも渋々下がった
『・・何か、やっぱ生で見ると迫力あんな麦わら一味』
『俺はサッパリ分からん』
『ジャッカルもONE PIECE読めば良かったのに、面白いんだぜ?』
『それは今迄のやり取りを見ていて何となく分かった気がするが』
丸井とジャッカルがそう語り合っている横で、仁王がジッとゾロを見ていた
『仁王君、彼が気になりますか?』
『ん・・いや、やはり剣士じゃの・・全く隙がない』
『剣士、ですか・・そう言えば、さんは剣士になる事が夢だと良く話していましたね』
『本気かは分からないがな』
『今の時代では剣士はいませんからね、ご実家の剣道道場をお継ぎになられるのでしょうか』
『何じゃ、柳生はの将来が気になるのか?』
『い、いえそう言う意味では』
慌てて否定する柳生に、仁王はクスクスと笑っていた。
『で、本題に入るけど、貴女達はこれからどうするの?船を操縦する事が出来なければ身動きは出来ないでしょ』
『はい、正直とても困っています、消えてしまった船員の皆さんの安否も心配ですし、かといってこのままこの客船にとどまっているだけでは、何も解決出来ません』
『あんたはこの船の航海士だったな?』
『ええそうよ』
とナミの会話に跡部が入って来ると、ナミは素直に返答した
『なら、この付近に人の住む島を知らないか?可能であければ、こいつだけでもその島迄乗せてほしい』
『えっ?何言ってるの景吾!?』
『俺もこの世界の本は読んだ事はあるが、この海は危険過ぎる、打開策が見つかる迄お前だけでも避難していろ』
『冗談言わないで!私だけ安全な場所で待っていろって言うの!?皆はどうするのよ!』
『この客船には2隻クルーザーをつんでいる、それを使い何とかする』