第10章 三億ゥゥゥゥゥ!?
『いっ・・・・・』
私は眩しすぎる朝日と激しい頭痛によって目が覚めた。
だがその後に襲ってきたのは、吐き気と全身の気だるさ。加えて腰の痛みだった。
昨日の記憶が全然ない。
どのくらい飲んだのかもいつまで飲んでたのかもわからない。
重い体を引きずりながら私は上半身を起こす。
そして下を見て初めて気がついた。
『!?』
声も発さずそのまま布団にもぐりこんだ。
そして頭の中で状況を整理する。
私は何も身につけていなかった。それに、独特の腰の痛みと甘ったるいこの匂い。胸元には律儀にも幾多の所有印がつけられていた。
と言う事は・・・・・うん・・・・・
やってしまったぁぁぁぁぁぁ!!!!
どーすんのよ、コレ!誰とよ!?見知らぬ中年男性とかだったらこの世の終わりじゃん!もう私の人生真っ暗だって!!
隣りに相手はいない。大方シャワーでも浴びているのだろう。
うわぁぁぁぁぁぁ!!
ごめんなさい!マジでガチでごめんなさい!!
ここどこよ!?旅館!?旅館なのか!?
・・・・・・・あれ?屯所?
ん?・・・・・・何?私真選組の隊士とヤったっていうの?
いや・・・・いやいやいや・・・・・
どうすんのよォォォォォ!!
誰?相手はだれだ!?あー!!こんがらがってて頭がうまく回らない!!
つーか・・・・・・
『気持ちわる・・・・・・頭痛い・・・・・』
ここまで飲んだのは久しぶりだ。
なんか・・・・もう・・・・・最悪・・・・・
別の人となんかシちゃってるし、二日酔いで頭ん中で鐘が鳴ってるし、気持ちわるいのレベル通り越してるし、口の中カサカサするし・・・・・・おまけに屯所だし・・・・・
『最悪通り越して泣きそう・・・・・・・』
その場に着る服もないので、そのまま布団にくるまったままだ。
その時、スーっと遠慮がちにふすまが開けられた。
その瞬間、肩が酷く跳ねた。
あー・・・・・もう・・・・どうしようどうしようどうしよう・・・・・・
謝った方がいいのか?でも何て?どうやって?
頭の中でぐるぐる言葉がまわる。動かない脳を何とか回転させる。
とか色々考えていると、ふいに冷たい手が私の腰に触れる。
『っ!!』
つめた!!なに?雪男ですか?
そのまま男は私を抱き寄せる。つーかいつのまに布団に入ったんだ?