第10章 三億ゥゥゥゥゥ!?
『握ってないですよ。あいつが勝手に私にビビってるんです』
「こわいねぇ・・・・・・ねぇ、本当に彼氏いないの?なら、この人いいよ!!公務員でイケメンで高身長。頭もいいし!瑠維ちゃんぴったり」
親父さ~ん・・・・・
土「・・・・・・」
『私も最近ふられたんですよね~。その人もどこぞの二枚目で公務員でイケメンで高身長だったんですよ~。まあ・・・・・頭が良いかは知らないけど』
「へぇ・・・・・どんな性格だったんだい?瑠維ちゃんふるってことは相当女に困ってないんだろう」
困ってないんじゃないですか?知らないけど。
『へたれでプライド高くてすぐ勘違いして、めんどくさいし、部下に嫌われてるし、上司と部下のフォローばっかりで・・・・・そのくせ、短気で子供っぽくて・・・・・なんかイライラしてきた・・・・・・』
「良い所あるのかい?」
親父さんは苦笑している。目の前にその人がいるとは思わないだろう。
『・・・・・・ありますよ。不器用で、何でも一人で抱え込んで・・・・・・汚れ役は全部一人で受け持っちゃう・・・・・・バカな人なんです。でも・・・・・優しくて・・・・・・かっこよかったんです』
本人前にすると恥ずかしいな、オイ。
「・・・・・今でも惚れてるのかい?」
『・・・・未練がましいですよね・・・・・』
「いや・・・・・そんなことないと思うけどね。男からしてみたら瑠維ちゃんは可愛いよ。弱み見せようとしない分、なおさらね」
そうなのかな・・・・・
「旦那はどうでしたか?元の彼女」
土「・・・・・・・子犬みてぇに落ち着きなくて、人にすぐ仕事押し付けるわ、バカしかしねぇわ・・・・・・とにかく・・・・大変だった」
悪かったわね!
「瑠維ちゃんは何で今日一人で?」
『わがまま言いに来たんです』
「・・・・・わがまま?」
私は焼酎のはいったコップを見る。
『やめろって言われてもやめないし、絶対くらいついてやるってね』