第8章 昔の味方は今日の敵
悔しくて・・・・悔しくて、涙が溢れてくる。力のない自分に・・・・弱い自分に・・・・・・
『トシ・・・・と・・・・同じ顔をした・・・・あなたを・・・・愛して・・・います・・・・・』
真「よく言えました。さ、俺はお暇しようかな」
真太郎さんは上機嫌な声でそう言う。
真「残念だったね、彼女が愛したのは俺だよ?鬼の副長、土方十四郎さん」
その声に顔を上げると、トシが立っていた。
全部・・・・策略だったってわけ・・・・か
真太郎さんは本当に楽しそうに笑っていて・・・・・
真「じゃあね、瑠維ちゃん」
私のプライドも大切なものも・・・・・
ズタズタに切り裂いていった。
『最低・・・・・』
真太郎さんは笠をつけ直し歩き去っていった。
私は涙を拭うことなく真太郎さんの後ろ姿を睨みつけた。