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苦しみの中の幸せ Part3 [銀魂 土方落ち]

第32章 朧ともいはで春立つ年の内



『っづぅ・・・』

私は死なない。
かといって、怪我をしないわけではない。

『腕・・・折れたっぽい』

感覚のない左腕を右手で動かしてみる。
激痛が走り、目に軽く涙が浮かぶ。

『撒いた・・・かな?』

体の至る所に付いていた木の葉をはらい、立ち上がった。

高さはあったものの、下の木がクッションとなり、大した怪我はしなかった。

が、落下スピードを落とそうと手を木にかけた途端、運悪く枝が折れたのだ。

そのまま左手を下敷きに落ちる羽目となり、今この状態だ。

『ついてない』

この状態じゃ戦えない。
どう足掻いても、ボロ雑巾のようにされるのが目に見えている。

戦わず、かと言って相手に戦意を消失させるには・・・

『あ』

戦わず、相手に戦意を消失させるには

相手と自分の強さのちがいを見せつける

すなわち

恐怖を与えること



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