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苦しみの中の幸せ Part3 [銀魂 土方落ち]

第28章 武蔵野やつよふ出てくる花見酒


近「瑠維ちゃん、トシのことすっかり気に入ったみたいだね?」
『え?』
近「いや、随分喋るから」

え?私そんなに喋ってる?

土「なあ・・・お前」
『はい!?』

トシが不審そうに私を見る。

・・・やばい・・・多分これ、ばれた。

こういうことには勘が鋭いし、この目はかなりヤバい時のだ。

さりげなく右手が刀に向けられている。

声でばれた?今はちゃんとヅラもかぶってるし、化粧もしてる。

土「かつら・・・かぶってんのか」
『え?どうしてそう思うんですか?』

トシの指が、私の横髪を触る。

土「青色なんだな・・・」

そこには何本かの私の地毛が・・・

ヤバい・・・つーか、マジでヤバくね?

土「瞳は金色・・・か」
『は・・・はい、そうですが・・・』

やっべーやっべー!!
お妙さぁぁん!!

妙「瑠維ちゃん、指名が入ったみたいよ」

おお、銀時!ナイス!ナイスタイミング!!

『すみません、土方さん少しの間席を・・・』

言いかけたその瞬間、腕を引かれ、なぜかトシの顔が目の前にあった。

土「先日、屯所に女が入り込んでな」
『・・・それは大変だったでしょう』
土「その女もな、青い髪で金色の目ぇしてたんだよ」

冷静に・・・冷静に・・・

『それが私と言いたいんですか?』
土「・・・いや」
『決めつけないでください、土方さん。私は善良な一般市民です』

笑顔で言いながら、トシの腕を軽く振り払った。
トシはしばらく無言だったが、いきなり口角をあげた。

土「あの女、頬に小さな切り傷があったんだよな」
『!?』
土「お前さんのこの傷は・・・なんだ?」

そういや・・・この前の討ち入りで右頬に深めの傷がついたんだった・・・
まだ、完全には治ってない。
コンシーラーで隠したはずだったんだけど・・・

『これは、この前出かけた時に男に襲われそうになったものです』
土「そうか。でも、不自然じゃないか?」
『何がですか?』
土「ツラも名前も傷の場所も一緒・・・さすがにそんな偶然はあるめぇよ」

名前変えるべきだった・・・

『ですから・・・』
土「なにより・・・万事屋に出入りしてるのもおかしな話だな」
『・・・張り込みしてたんですか?』

さすがはジミー。私が気づけないなんて・・・
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