第27章 人の世のものとは見へぬ梅の花
土「ルイ、万事屋から離れろ」
ル「え~、久しぶりに会ったんだからいいじゃない」
ルイと呼ばれた女は土方の手によって、銀時から剥がされた。
土「いくぞ」
ル「なんでぇ?銀時とまだ話したいよぉ」
銀時はシャウトではなく
絶句した。
銀(・・・もし、アイツがこんな言葉使ったら隕石が降るぞ。人類滅亡へのカウントダウン始まんぞ)
そりゃあ、最近では言葉遣いも治ってきた瑠維だが、きっとこんな口調でしゃべることは、死のうが、死ぬ前だろうが、生まれ変わった後だろうが、絶対にない。
ル「十四郎さんのケチィ~」
土「ほら、さっさと行くぞ」
土方はそう言いつつ、ルイの頭を撫でる。
あの瑠維と土方なら、あの会話は・・・
『い~じゃん別に、仕事終わったし?どっかの副長さんみたいに仕事遅いわけじゃありませ~ん』
土「んだとコラ!?上等じゃねぇか、仕事の量倍に増やしてやろうか?」
と変換されるであろう。
ル「じゃあね、銀時。旅行の話聞かせてね~」
土方と手をつなぎ、ぶんぶん空いた手を振るルイ。
ルイと土方が去ってしばらく経った後、銀時は呟いた。
銀「ありゃあ、瑠維じゃねぇ」