第24章 ラブレターを渡そう
『ふ~く~ちょ~?』
ふすまを横にスライドさせ、中を覗くと近藤さん、総悟、お目当ての人がいた。
近「おお、どうしたんだ?瑠維ちゃん」
『いや、副長に用が・・・』
沖「随分と可愛らしい声でしたねィ」
『そう?ありがとう』
その嫌味は通用しねーよ(ニヤリ)
・・・バカか私は。何五歳下といがみあってんだ。
土「で、どうした」
『実は・・・ウゲッ』
銀「ラブレター貰っちゃってよ~」
私の頭にひじを置き、暢気に喋っている銀時。
『重い・・・』
銀「いや~、モテるね~」
『重い』
土「誰からだ?」
銀「もちろん、女の子から」
『・・・ちょっと?』
いや、何でみんな私見て固まってんの?総悟も、近藤さんも、揚句にトシまで。
沖「そっちの趣味があったんですかィ、瑠維」
『はぁ!?』
近「いや・・・俺らは何があっても瑠維ちゃんの味方だからね?」
『はぁ!?』
土「・・・」
銀「よかったな~、瑠維」
『ふざけんなぁぁぁぁ!!』
銀時を思いっきり背負い投げした。
『誤解を招く言い方すんな!!』
銀「ほんとのことじゃん」
『そうだけど!言葉足らずでしょ!』
近「どういうこと?」
そして一から説明を始めて、ようやく誤解が解けた。
銀「モテるね~土方君。彼女いるのに。その彼女にラブレター渡されて、揚句にその彼女、すっごい面白がって」
『引っ付くな』
銀「こ~んなに可愛い彼女なのに。銀さん奪っちゃおうかな~」
『・・・引っ付くな』
銀「な~、瑠維?」
『・・・もういい』
頬ずりされてもうどうでもよくなった。
つーか、言っても離れてくんないし。
沖「面白そうですねィ、瑠維貸してくだせぇ」
『ダメ、副長宛なんだから』
近「意外と律儀だね」
『見ようとしたけど』
沖「したんですか」
した、うん、したね?
銀時と二人で頷き合う。
『てことで、ど~ぞ』
土「・・・捨てろ」
『ええ!?折角人が親切にしたのに・・・』
ぶっきらぼうな言い草に、少しムッとしながらも軽く聞き流す。