第23章 すみませんをかねまして・・・(二年後篇)
銀「オイ、なんだアレ」
『うるせ~、女の顔面殴んな、白髪天パ』
銀「お前が先にやったんだろ」
いいからあれ見ろ。と言わんばかりに、指さす。
その先を見れば・・・
『・・・近藤さん?』
銀「・・・いや、ゴリラだろ」
『そうじゃなくて、ゴリラ=近藤さん』
銀「あんなのがゴリラか?」
『なんかフリフリのドレス着てる』
銀「乳母車持ってんぞ」
しげしげと観察していたが、飛び降りそうなので止めに行くことにした。
屋上の扉の近くまで来ると、中から声が聞こえる。
土「子供に罪はない。悪いのは俺とお妙だ」
『・・・何コレ』
土「殺るなら俺を殺れェ。十五郎だけは見逃してくれ」
銀「何このドロドロの木曜10時は」
何それ、そのお妙さんとの子供?
銀「お前が行ったらもっとドロドロになんぞ」
『マジか、行ってみようかな』
若干ノリ気で扉を開けようとしたが、新八くんの声も聞こえてくる。
銀「やっぱいいわ。新八、大丈夫だから」
『え?キューサイネトラレに寄生されてないの?』
銀「キューサイネトルな。寝取られてねーから」
鍵穴から覗いてみると、なんか意味不明な人勢ぞろいしている。
女装しているヅラ、フリフリドレスの近藤さん、同じくドレスの九ちゃん、真選組の隊服を着たトシと新八くん、それにお妙さん。
私が新八くんを覗いている時に気づいたが・・・
『銀時ぃ』
銀「あ?」
『新八くん、休載寝取るに寄生されてるみたいだよ』
銀「漢字にすんな、漢字に。あ?寄生してるって?」
『ほら、ぶら下がってる』
銀「・・・あ」
『ね』
だが、明らかに新八くんは周りよりずっとまともだ。
全員にツッコミもくらわしてるし、ちゃんとしてる。
『グレードアップしたのかな?』
銀「何が」
『ツッコミ』
銀「あ~・・・グレードアップしてもあのレベルか」
新八くんは何かをイボに誓いながら、嬉しそうだ。
『行く?』
銀「たりめーだろ」
銀時は新八くんに歩み寄っていくと、ハリセンで見事につっこんだ。
新八くんは叫び声をあげながら倒れていく。
『一件落着ですね~』
銀「そうだな」
私が寄生されてるかって?
んなわけねーだろ!
第一もう、
銀時にハリセンで殴られてるわ!!