第23章 すみませんをかねまして・・・(二年後篇)
『ぎん・・・』
銀「静かにしてろ」
ちょっと待って?これって・・・
銀時がテレビの音量をあげた。
「特筆すべきは彼らが好むのは、宿主の[向上心]であるという所です。上昇志向のある人ほど彼等に寄生されやすく、その向上心を糧に彼等は進化します」
『・・・向上心』
銀「寄生されやすい・・・」
「周囲に突然変わったり、2年後というキーワードを口にする方はいませんか」
銀「2年後・・・」
『突然・・・』
「キューサイネトルに寄生されている恐れがあります。スグに仮死状態の本体がぶら下がっていないか確認し、キューサイネトルをハリセンのようなもので思い切り叩き潰してください」
『叩き潰す・・・』
銀「イボを・・・」
「安心してください、あなた達の友人は何も変わってなどいません。二年など経っていません。・・・今あなた達の目の前に広がる世界は」
「ただのイボがおりなす世界です」
ブチン
音を立てて、テレビの電源が落ちた。
銀時が消したのだ。
『銀時・・・』
銀「ああ、わかってる」
私たちの手にはハリセンが・・・(どこから手に入れたかって?どこでもいいだろ、そんなのは!)
銀「原作1、向上心のない男と」
『小説1、向上心のない女』
銀「ムカつくけどなぁ」
『これで、あのムカつく顔面殴れると思ったら全然大したことないや』
銀「さて」
『行きますか』
私たち二人は立ち上がり、万事屋を後にした。
銀「いってぇ!なんで俺叩くんだよ!」
『あ、ごめ~ん。間違えた』
銀「ムカつく顔面ってのは・・・」
『やべ!』
銀「俺の事かぁぁぁ!瑠維!!」
ダッシュで逃げました。