第21章 初めての・・・
旅館に戻ると、先ほどのメールを見せた。
『・・・気持ち悪・・・』
女とは思えない反応を示す。まあ、これが瑠維ちゃんだから仕方ないのは仕方ないんだけど・・・
『よくこんなサムイ内容送れますよね』
顔がほころんでいたのを見逃さなかった。
それからは食事、温泉とくつろいだ。
久しぶりにこんなに羽を伸ばせたな、と感じる。
浴衣姿の瑠維ちゃんに一つお願いをした。
近「写真撮ってもいい?」
『え?』
近「トシ・・・うれしがると思うから」
まあ・・・はい、いいですけど。
戸惑いがちな答えを見せ、撮った写真は色っぽかった。
浴衣は素朴なデザインだが、薄い布のため、体のラインがくっきり出る。
着る人が良ければ、浴衣も映えるな。お妙さん・・・は胸が・・・それもいいんだけど。
それを送ると、一分後に瑠維ちゃんの携帯に電話がかかってくる。
『はあ?浴衣が?・・・ああ、そう。だから何?脱げ?嫌だよ!』
多分・・・
土「お前・・・浴衣」
『はあ?浴衣が?』
土「なんつーか・・・エロいぞ」
『・・・ああ、そう』
土「だから・・・」
『だから何?』
土「脱げ」
『脱げ?嫌だよ!!』
とかこんな内容だろう。
『・・・うん、大丈夫だよ。大丈夫だって!・・・心配性だなぁ・・・はいはい、照れなくてもいいから』
う~ん・・・仲がいいのか悪いのか?
いいんだろうけど・・・明らかに瑠維ちゃんバカにしてる・・・てか、おちょくってない?
しばらくすると電話を切っていた。
溜息をつきながら、敷かれている布団に座り込む。
そういえば・・・同じ部屋で寝るのか・・・
あれ?ヤバくない?いや・・・瑠維ちゃんだから大丈夫か。手ぇ出したら、トシじゃなくて瑠維ちゃんにその場で斬り殺されるか・・・