第16章 誕生日♪誕生日♪・・・なのになんで・・・プールなの?
え?なんか勘違いされてない?
『待て待て!!ジミー、別に入ってきても問題ないよ?』
トシから離れ、ふすまを開ける。そこには真っ赤な顔したジミーがいた。
山「すすすみません。そういうわけじゃ・・・」
『だから!!何勘違いしてるの!?何もしてないし、何もされてない!』
山「いや・・・すみません」
謝るジミーに私が必死でフォローする。てか、こうなった原因ってトシじゃん!
後ろを見ると、不機嫌そうに煙草を吹かしているトシがいた。
腕を振り払われたのが気に食わなかったのだろう。
いや、不機嫌になりたいのこっちィィィ!!
『とりあえず・・・朝ごはん食べよっか』
山「大丈夫ですか?昨日かなり飲んでたから」
『大丈夫くないよ。朝っぱらから驚かされるし・・・』
ため息交じりにそう呟くと、ジミーの手が耳に触れた。
山「ピアスですか?」
『誰かさんが寝てる人にいきなりつけたの』
山「これ・・・美恥ですよね?」
『さあ?まだちゃんとは見てないから』
しげしげとピアスを見つめてくるジミー。
出番なかったからって・・・そんなに近づくなよ。
土「離れろ」
山「うぎゃああ!!」
あ~あ・・・
蹴り飛ばされちゃったよ・・・・哀れ、ジミー。
心の中で手を合わせていると、腕を引かれた。
土「行くぞ」
『え・・・今日非番・・・』
土「俺もだ。奇遇だな」
『・・・絶対わざとだ!!ぜぇったいわざとだ!!』
寝ぐせの付いた頭を掻きながら、トシは廊下を歩いて行った。
『ごめんね、大丈夫?ジミー』
山「だ・・・大丈夫です。調子に乗りすぎた俺が悪いんです」
『・・・ねえ、本当に私たち二人って・・・休み?』
山「・・・はい。副長が、局長にお願いしてましたから」
その言葉に小さくため息をつくと、ジミーと一緒に食堂に向かう。