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苦しみの中の幸せ Part3 [銀魂 土方落ち]

第16章 誕生日♪誕生日♪・・・なのになんで・・・プールなの?


次の日、目が覚めると隣にはトシが眠っていた。
とは言っても、特になんの形跡もなくただ眠っているだけのようだ。

『頭・・・・いってぇ・・・』

激しい頭痛に見舞われながら、体を起こす。その時、耳に違和感を感じた。

『ん?』

耳たぶに触れてみると、ひんやりとしており、固い感触がする。

『・・・え?・・・うそ・・・』

そばにあった鏡を引き寄せ、覗き見ると・・・

私の耳にはピアスがつけられていた。ダイヤのスタッドピアスで、明らかに高値だということがわかる。

・・・・じゃなくて!!

私にピアスホールってなかったよね?

え?・・・じゃあ・・・

『トシィィィィィ!!』

横で眠っていたトシの鳩尾を殴った。

土「いって・・・」

うずくまりながら体を起こすトシに食らいつく。

『勝手にピアスホール開けたでしょ!?』
土「あ?」
『最低・・・というより、怖い!!』

ぎゃーぎゃー騒ぐ私を恨めしそうに見てくる。

いや、その表情したいの私!!普通人の耳に勝手に穴つくるか!?

『よく私起きなかったね』
土「起きたぞ。でもすぐ寝た」
『・・・』
土「プレゼントだ」
『ピアスホールが?』
土「・・・いらねーなら返せ」

得に顔色を変えるわけでもなく、トシはそう平然と返してくる。

『嫌だ!!もらう!ありがとう!』

やけくそになり、三連続でそうマシンガンのごとく吐き捨てた。
トシはおかしそうに喉を鳴らす。

土「どういたしまして」

笑いながらそう言われれば、どうしようもない。
顔がいいってのは考えどころだね、うん。

『・・・でも、普通寝てる人、違う意味で襲わないでしょ』
土「襲ってねーだろ」
『違う意味で!!』

後ろから抱きしめられた状態で、顔だけトシの方に向け不満を言う。

そんな時

山「瑠維さん、副長知りませんか?」

と、廊下から声がした。ジミーが大方、部屋にいないトシを探しに来たのだろう。
私が答える前に、トシが言葉を発した。

土「なんだ?」
山「・・・すみません。俺、急用ができたんで。見なかったことにしますから」

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