第16章 誕生日♪誕生日♪・・・なのになんで・・・プールなの?
それから三時間後・・・
広間は屍累々と化していた。
飲み過ぎて・・・というより、飲まされ過ぎてと言った方が過言ではない。
速めにお開きにするためにバカのように急ピッチで進めていったのだ。
『飲み過ぎた・・・』
先陣を切って飲んでいたため、もうヤバい。
今にも崩れ落ちそうな体を無理やり動かしながら隊士のみんなに毛布を掛けていく。
土「もうつぶれたのかよ」
そんな時、買い出し組だったトシ、神山、原田さんが帰ってきた。ちなみにこのメンバーはくじで決まった。
『お帰り~。・・・もう全員つぶした』
土「つぶしたって・・・お前なァ」
呆れたようにトシはため息をつく。
神山「瑠維さァァァん!!そんなに頬を染め上げて・・・エロイで・・・」
『うるさい!!』
大声で神山を怒鳴りつけ、その場にあった水を流し込む。
原「・・・随分と飲んでるみたいだな」
『かなり飲みました。絶対明日二日酔いですよ』
ゴロンとその場に寝転がる。すると、トシに足で小突かれた。
土「ここで寝るな」
『むり~・・・運んで』
土「・・・はあ・・・」
眉を寄せながらも、トシは私の膝裏と背中に手を差し入れ抱き上げた。世間でいうお姫様だっこだ。
『重い?』
土「逆だ。痩せすぎ」
『ん~・・・』
トシの首に腕を回し、しがみ付いた。トシはそのまま廊下をゆっくりと歩いていく。
ふわふわと意識が持っていかれそうになる途中、トシの声が小さく聞こえた気がした。
土「誕生日おめでとう」